国が考えている監査費用の目安?
2017/10/12
社会福祉法人の経営者の皆さんが知りたいのは、
ウチの監査費用はいくらか?
ということではないでしょうか。
これまで一部の社会福祉法人で行われていた自主監査を除き、会計監査が法律で義務付けられるのは初めてのことです。
従って、社会福祉法人の会計監査に関していうと、まだ相場はありません。
でも、国がこれくらいと考えているフシがある資料があります。
それは、厚生労働省の社会保障審議会福祉部会(平成27年1月16日)の資料です。
そこには社会福祉法人の監査費用について、次のような記載がありました。
「上場企業における監査費用の対売上高比率を参考に設定する。
※ 「2014年度版上場企業監査人・監査報酬実態調査報告書(監査人・監査報酬問題研究会)」によると、売上高10億円以下の上場企業における監査証明報酬の対売上高比率は、約0.5%となっている。」
つまり、国が考えている、サービス活動収益が10億円の社会福祉法人の監査費用は、
10億円×0.5%=500万円(年間)
ということになります。
20億円なら1,000万円、30億円なら1,500万円です。
いかがでしょうか?
社会福祉法人専門の公認会計士からすると、率直な感想は、
高い。というか高すぎる
です。
みなさんの感想も同じなのではないでしょうか。
そもそも株主が多数いて、広く市場から資金を集めて事業をしている上場企業の監査費用を、社会福祉法人の監査費用の参考にすることがナンセンスです。
個人的には、上場企業よりも営利を目的としない組織ということで社会福祉法人に近い学校法人の監査費用が参考になるのではないかと思います。
その情報は、”監査費用の相場を知りたい方に”の記事に記載していますので、よかったら参考にしてください。