公認会計士と監査法人 どちらに頼むのが良い?
2017/10/25
それでは医療法人が会計監査人を依頼するには公認会計士と監査法人のどちらが良いのかは気になるところではないでしょうか?
誤解を恐れずに結論から言うと、
費用をなるべく抑えたいのであれば個人の公認会計士に、
ブランド力や海外のネットワークを活用したいのであれば監査法人に、
依頼するのが良いと思います。
ちなみに、
個人の公認会計士に頼んでも監査法人に頼んでも、監査の結果として受け取るのは、
同じ監査報告書のみ
です。
医療法人の監査のように法令で監査を受けることが義務付けられている法定監査の場合、監査をするにあたって遵守すべき監査基準があり、公認会計士であろうと監査法人であろうとその監査基準に準拠した手続きで監査を実施します。
従って、監査手続きを実施した結果として、最終的に医療法人が受け取る監査報告書の効力にも信用力にもなんら違いはありません。
また、どちらの監査を受けても、公認会計士だから、監査法人だからという理由で行政や金融機関から何か指導を受けたり文句を言われることもありません(公認会計士だろうと監査法人だろうと万が一監査の質に問題があれば別ですが)。
但し、監査手続きは全く一緒というわけではありません。
一般的には、監査法人は独自のマニュアルに準拠した定形的な手続きを重視します。このマニュアルは上場企業に対して実施する厳格な監査手続きがベースとなりますので、個人の公認会計士が行う手続きよりは、時間も費用もかかる傾向にあります。
従って、
必要十分な監査を比較的低額に受けたいのであれば、個人の公認会計士に
監査費用がかかっても監査法人のブランド力や海外のネットワークを活用したいのであれば、監査法人に
依頼するのが良いと思われます。