監査費用の決まり方
2017/10/17
初めて監査を受ける場合、その費用がいくら位かかるのかは、とても大きな関心事だと思います。
監査費用は、通常下記の算式で決まります。
①公認会計士の単価/日×②監査にかかる日数×③公認会計士の人数
ひとつずつ見ていきましょう。
①公認会計士の単価/日
これは文字通り公認会計士の人件費です。
公認会計士の人件費は、1日あたり10万円~というのが相場です。
一般的には個人の公認会計士事務所の方が安く、監査法人の方が高くなる傾向にあります。
あくまで、イメージですが、相場観をつかんで頂くために目安を記載すると下記のようになります。
1日あたりの目安
公認会計士事務所:
公認会計士(スタッフクラス)10万円前後
公認会計士(責任者)10~15万円
監査法人:
公認会計士(経験5年未満のスタッフクラス)10万円~15万円
公認会計士(経験5~15年程度の管理職)15万円~25万円
公認会計士(経験15年以上の責任者)25万円~50万円
いかがでしょうか。
少し高いと思われましたか?
しかし、この金額には事務所の家賃や事務スタッフなど間接部門の人件費等も含まれていますので、実際に公認会計士が給料として手にするのは、これよりかなり少ない金額になります。私の経験上では、公認会計士事務所で上記金額の5~6割、監査法人で3~4割といったところでしょうか。
では、なぜ公認会計士事務所よりも監査法人の方が費用が高いのでしょうか?
それは、ほとんどの監査法人では、グローバルに事業を展開する上場企業の監査を担当しているため、一等地に高価なオフィスを構えたり、経営幹部それぞれに英語を話せる秘書が付く等様々な付随コストが発生するからです。
値段だけで考えると、公認会計士事務所に依頼した方が良いと思われるかもしれません。
しかし、公認会計士事務所と監査法人それぞれにメリットデメリットがありますので、どちらに依頼すべきかは、十分に比較してから決めることをお勧めします。
詳しくは、”公認会計士事務所と監査法人 どちらに頼むのがいいのか?”に記載しています。
次に、
②監査にかかる日数と③公認会計士の人数です。
これは、合わせて監査の工数と言えますが、社会福祉法人の規模、施設数や拠点数及び職員の人数によって変動します。
当然のことながら、規模が大きく、施設数や拠点数が多いほど監査の工数がかかりますので、監査費用も増加します。
公認会計士事務所や監査法人に見積依頼をすると、きっとこんな算式で見積書が出てきますので、参考になさってください。