監査法人とは何ですか?
2016/08/25
監査法人とは、
一言で言うと、公認会計士が5人以上集まって、監査を実施するために設立した法人のことです。
日本には214の監査法人があります(平成28年3月末現在)。
そのうち特に大きな監査法人が4つあり、4大監査法人と言われています。
4大監査法人は、
新日本有限責任監査法人
有限責任あずさ監査法人
有限責任監査法人トーマツ
PwCあらた監査法人
の4つです。
もしかしたら新聞やテレビでこれらの監査法人の名前を目にしたことがあるかもしれません。
残念なことに、マスコミに報道される時は、不正会計事件のような問題が起こった時だけなのですが。
これらの監査法人では、それぞれ数千人規模の公認会計士等を抱え、日本を代表する企業の監査を行っています。
例えばトヨタ自動車の監査は、PwCあらた監査法人が実施しています。
平成27年3月期の公表データによると、トヨタ自動車の監査には年間100人以上の公認会計士等が関与し、子会社を除くトヨタ自動車本体だけで年間15億円以上の監査報酬を支払っています。
連結子会社を含めると監査報酬は53億円を超えます。
法律上は、個人の公認会計士がトヨタ自動車の監査を行うことが禁止されているわけではありません。
しかし、トヨタ自動車のような超大企業では、子会社、孫会社そのまた子会社などを含めるとその数は数千社にも及ぶため、海外の公認会計士の助けも借りながら少なくとも数百人規模の公認会計士が監査に関与します。
そのため、数千人規模の公認会計士を抱えている4大監査法人でなければ事実上監査を行えません。
つまり監査法人は、大企業の監査を組織的に行うためにある存在だと言えます。
社会福祉法人の監査は、公認会計士でも監査法人でもどちらが実施しても良いことになっています。
どちらかといえば、どっちがいいの?という疑問もわくと思いますので、
それについては
“公認会計士と監査法人 どちらに頼むのが良いか?”
に記載しています。